「最近、体が硬くなってきた気がする」
「自宅でできるセルフケアを始めたい」
「フォームローラーが気になるけれど、種類が多くてどれを選べばいいのか分からない」
このように感じている40代・50代・60代の方もいるのではないでしょうか。
フォームローラーは、太ももやふくらはぎ、臀部などに当て、自分の体重を利用しながら転がして使用するセルフケア用品です。
一般的には「筋膜リリース」という言葉と一緒に紹介されることも多いですが、フォームローラーを使えば肩こりや腰痛などが治るというものではありません。
一方、フォームローリングについては、一時的な柔軟性や関節可動域などへの影響が研究されています。
そのため当院では、治療器具としてではなく、ストレッチや運動前後などに取り入れるセルフコンディショニング用品のひとつとして考えています。
ただし、フォームローラーならどれを選んでも同じというわけではありません。
特に初めて使う方は、
- 硬さ
- 表面の凹凸
- 長さや直径
- 体重のかけやすさ
- 耐荷重
- 収納しやすさ
などを確認して選ぶことが大切です。
刺激が強いほど良いわけではなく、痛くて使わなくなってしまえば購入した意味がありません。
この記事では、鍼灸師・柔道整復師として日頃から身体をみている立場から、中高年の方がフォームローラーを選ぶ際に確認してほしいポイントと、特徴の異なるおすすめ3商品を紹介します。
中高年のフォームローラーは「刺激の強さ」と「使いやすさ」で選ぼう
フォームローラーを選ぶときに、最初に考えてほしいのは「一番刺激が強い商品はどれか」ではありません。
大切なのは、
自分が無理なく使える刺激の強さかどうか
です。
特に初めてフォームローラーを使用する方の場合、硬い素材や強い凹凸の商品を選ぶと、想像していた以上に刺激が強く感じられることがあります。
そこで今回は、単純に1位・2位・3位と順位をつけるのではなく、
「どんな人に使いやすいか」
という違いから3商品を選びました。
中高年向けフォームローラーおすすめ3選・比較表
| 商品 | こんな人におすすめ | 刺激の目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| La-VIE こりほぐしローラー やわらかめ | 初めて使う・強い刺激が不安 | やさしめ | やわらかめで始めやすい |
| TRIGGERPOINT GRID フォームローラー | 標準的なタイプを使いたい | 標準 | 定番モデルで幅広く使いやすい |
| adidas フォームローラー | ブランドやシンプルな使いやすさを重視 | 商品仕様による | スポーツブランドの商品を選びたい方の候補 |
強い刺激が心配ならLa-VIE。
標準的なフォームローラーを選びたいならTRIGGERPOINT GRID。
スポーツブランドの商品から選びたい方ならadidas。
このように、自分が何を重視するのかを決めてから比較すると選びやすくなります。
強い刺激が苦手な初心者に|La-VIE こりほぐしローラー やわらかめ
フォームローラーを初めて購入する方や、「硬いローラーを身体に当てるのは少し怖い」という方が最初に比較したいのが、La-VIE(ラヴィ)の「こりほぐしローラー やわらかめ」です。
最大の特徴は、商品名のとおりやわらかめの使用感を意識して作られていることです。
フォームローラーは自分の体重を利用して圧を加えるため、硬い商品では想像していた以上に刺激を強く感じることがあります。
特に運動習慣が少ない方や初めて使用する方の場合、「痛いけれど我慢して使う」よりも、まず無理のない刺激から始める方が継続しやすいでしょう。
サイズは約30cm×直径12cm。
一般家庭でも扱いやすい大きさで、太もも、ふくらはぎ、臀部などのセルフケアに取り入れやすいサイズです。
La-VIEはこんな人に向いています
- フォームローラーを初めて購入する
- 強い刺激が苦手
- 硬いフォームローラーが不安
- 自宅で気軽に使いたい
- まずはシンプルな商品から始めたい
一方、すでにフォームローラーに慣れていて、しっかりした硬さを求めている方には物足りなく感じる可能性があります。
フォームローラーでは、「刺激が強い=良い商品」ではありません。
中高年の方が最初の1本として選ぶ場合には、自分で圧を調節しながら無理なく続けられるかどうかも大切なポイントです。
標準的な定番タイプなら|TRIGGERPOINT GRID フォームローラー
「やわらかめではなく、標準的なフォームローラーを使いたい」という方に比較してほしいのが、TRIGGERPOINT(トリガーポイント)のGRID フォームローラーです。
TRIGGERPOINTには複数のフォームローラーがありますが、GRIDはブランドのスタンダードモデルに位置づけられています。
サイズは直径約14cm×長さ約33cm、重量は約604g、耐荷重は約227kgです。
La-VIEのやわらかめと比較すると、今回はこちらを標準的なタイプを選びたい人向けとして紹介します。
表面には特徴的な凹凸があり、身体を乗せる位置や体重のかけ方によって刺激を調節できます。
TRIGGERPOINT GRIDはこんな人に向いています
- 標準的なフォームローラーが欲しい
- やわらかめでは物足りなさそう
- 太もも・ふくらはぎ・臀部など幅広く使いたい
- 耐荷重も確認して選びたい
- 定番モデルから選びたい
ただし、フォームローラーを初めて使用する方の中には、La-VIEより刺激を強く感じる方もいるでしょう。
最初から全体重を預ける必要はありません。
手や反対側の脚などで身体を支えながら、少しずつ圧を調節して使用してください。
スポーツブランドから選びたい人に|adidas フォームローラー
スポーツ用品メーカーの商品から選びたい方には、adidas(アディダス)のフォームローラーも候補になります。
adidasはトレーニング用品も展開しており、フォームローラーについても複数の商品があります。
今回の3商品の中では、
「聞いたことのあるスポーツブランドの商品から選びたい」
という方が比較しやすい選択肢です。
フォームローラーは構造自体が比較的シンプルな商品だからこそ、硬さやサイズだけでなく、メーカーやブランドを購入判断の材料にする方もいるでしょう。
ただし、ブランド名だけで自分に合うとは限りません。
購入前には、商品ページで、
- サイズ
- 素材
- 表面形状
- 硬さ
- 重量
- 耐荷重
- 使用方法
などを確認してください。
adidasはこんな人に向いています
- スポーツブランドの商品を選びたい
- トレーニング用品としてフォームローラーを使いたい
- シンプルなフォームローラーを探している
- La-VIEやTRIGGERPOINTと比較して決めたい
adidasには複数のローラーがあるため、楽天市場で購入する際には商品名・サイズ・仕様を確認したうえで選びましょう。
中高年がフォームローラーを選ぶ5つのポイント
1.硬さ|初めてなら強すぎないものから
フォームローラー選びで特に重要なのが硬さです。
「硬い方が効きそう」と思われるかもしれませんが、刺激の感じ方には個人差があります。
特に初めて使用する方や強い刺激が苦手な方は、やわらかめから検討する方法があります。
ある程度セルフケア用品に慣れている方なら、標準的な硬さも選択肢になります。
大切なのは、痛みを我慢できる商品を選ぶことではなく、自分で刺激を調整しながら継続できる商品を選ぶことです。
2.凹凸|突起が強ければ良いわけではない
フォームローラーには、表面が比較的なめらかなものから、大きな凹凸が付いたものまであります。
ここでも「凹凸が強いほど良い」と考えないことが大切です。
突起が大きかったり硬かったりすると、使用する部位や体重のかけ方によって刺激が強くなります。
特に初心者は、見た目のインパクトだけで選ばず、硬さと凹凸の両方を確認しましょう。
3.長さと直径|自宅で扱いやすいサイズか
フォームローラーは商品によって長さや直径が異なります。
長いローラーは身体を乗せやすい一方、収納スペースが必要になります。
反対にコンパクトな商品は収納しやすく持ち運びにも便利ですが、身体の大きな部位では使い方が限定されることがあります。
「大きい方が良い」「小さい方が良い」と決めるのではなく、使用する場所や収納場所まで考えて選びましょう。
4.耐荷重|体重をかけて使うから確認しておきたい
フォームローラーは自分の体重を利用して使用するため、耐荷重も確認しておきたいポイントです。
通販では、見た目だけでは内部構造まで判断できません。
メーカーが耐荷重を公表している商品であれば、自分の体重に対して十分な余裕があるか購入前に確認しましょう。
5.収納・手入れ|続けやすさも重要
フォームローラーは、購入することよりも継続して使えることの方が重要です。
大きすぎて毎回押し入れから出さなければならなかったり、使用後の手入れが面倒だったりすると、次第に使わなくなる可能性があります。
リビングや寝室など、普段過ごす場所に無理なく置けるかという視点も意外に重要です。
鍼灸師が考えるフォームローラーの使い方
フォームローラーを使用するときに、当院で特にお伝えしたいのが、
「痛いほど強く刺激すればよいわけではない」
ということです。
フォームローラーは、自分の体重のかけ方によって刺激の強さが大きく変わります。
初めて使うときは全体重を預けず、手や足で身体を支えながら少しずつ圧を調節しましょう。
太もも、ふくらはぎ、臀部など比較的筋肉量の多い部位は使用しやすい一方、骨が突出している部分や関節そのものへ強い圧を直接かける使い方は避けます。
特に注意したいのが腰です。
「腰がつらいから」といって、腰椎付近へ直接全体重をかけ、強く何度も転がすような使い方はおすすめしません。
腰まわりが気になる場合でも、臀部や股関節周囲などを含め、どの部位をセルフケアするべきかは身体の状態によって異なります。
「痛い場所=強くローラーを当てる場所」とは限りません。
ここは、フォームローラーを安全に使ううえで覚えておいてほしいポイントです。
フォームローラーは何に使える?「筋膜リリース」の考え方
フォームローラーを探していると、「筋膜リリース」という言葉をよく見かけます。
ただし、「フォームローラーで筋膜を剥がす」「筋膜をほぐせば肩こりや腰痛が治る」といった単純な説明には注意が必要です。
フォームローリングについては、運動やセルフコンディショニングの分野で研究が行われており、一時的な柔軟性や関節可動域などへの影響が報告されています。
一方で、それを特定の病気や痛みの治療効果と同じように考えることはできません。
当院では、フォームローラーを、
セルフマッサージやストレッチ、運動前後のコンディショニングを補助する道具
として考えるのが分かりやすいと考えています。
こんな症状があるときはフォームローラーより受診を優先
フォームローラーは便利なセルフケア用品ですが、身体の不調を診断したり治療したりするものではありません。
例えば、
- 転倒やスポーツなどで急に痛くなった
- 強い腫れがある
- 何もしていなくても強く痛む
- しびれや感覚の異常がある
- 骨折などの外傷が疑われる
- フォームローラーを使うと症状が強くなる
- 原因が分からない痛みが続いている
といった場合には、無理にフォームローラーを使用せず、医療機関などへの相談を優先してください。
また、現在けがや病気の治療を受けている方は、自己判断で使用せず、担当する医師などに確認してから使用しましょう。
フォームローラーについてよくある質問
Q1.フォームローラーで筋膜リリースはできますか?
フォームローラーは「筋膜リリース用品」として紹介されることがあります。
ただし、「ローラーで筋膜を剥がす」と考えるより、身体に圧を加えながら行うセルフマッサージやコンディショニング用品のひとつとして考える方が適切でしょう。
フォームローリングについては、一時的な柔軟性や関節可動域などへの影響を調べた研究があります。
特定の症状を治すための器具ではないことを理解したうえで利用しましょう。
Q2.フォームローラーは毎日使ってもいいですか?
使用頻度は、使用する部位、刺激の強さ、運動量、体調などによって変わります。
「毎日やればやるほど良い」と考える必要はありません。
初めて使用する場合は短時間・弱めの刺激から始め、使用中や使用後に痛みが強くならないか確認しながら調整しましょう。
Q3.フォームローラーは痛い方が効いていますか?
強い痛みを我慢して使用する必要はありません。
フォームローラーは身体の位置や体重のかけ方によって刺激を調節できます。
「痛いほど効いている」と考えず、自分で無理なくコントロールできる範囲で使用してください。
鋭い痛みやしびれなど、通常とは異なる感覚が出た場合は使用を中止しましょう。
Q4.腰が痛いときに腰へ直接使ってもいいですか?
腰が気になるからといって、腰椎付近へ直接全体重を預けて強く転がすことはおすすめしません。
腰痛にはさまざまな原因があり、フォームローラーが適しているとは限りません。
特に急に発症した強い痛み、しびれ、脚の症状などがある場合には、セルフケアだけで済ませず医療機関などへの相談を検討してください。
Q5.電動フォームローラーの方が効果がありますか?
振動機能を搭載したフォームローラーもありますが、電動だからすべての人に適している、通常タイプより優れているとは一概にいえません。
初めてフォームローラーを購入するのであれば、まずシンプルな手動タイプから検討する方法もあります。
振動機能を実際に使うかどうか、価格、重量、充電の手間なども含めて判断しましょう。
まとめ|中高年のフォームローラーは自分に合った刺激で選ぼう
フォームローラーには、やわらかいもの、標準的な硬さのもの、凹凸の強いものなど、さまざまな商品があります。
中高年の方が初めて選ぶのであれば、「刺激が強そう」「凹凸が大きい」といった理由だけで決める必要はありません。
今回紹介した3商品の中では、
強い刺激が苦手・初めて使う方
→ La-VIE こりほぐしローラー やわらかめ
標準的な硬さの定番モデルを使いたい方
→ TRIGGERPOINT GRID フォームローラー
スポーツブランドの商品から比較したい方
→ adidas フォームローラー
という違いがあります。
どの商品を選ぶ場合でも、大切なのは「痛いほど強く使うこと」ではなく、体重のかけ方を調節しながら無理なく使用することです。
フォームローラーは、購入しただけで身体の状態を変えてくれるものではありません。
自分に合った1本を選び、ストレッチや適度な運動などと組み合わせながら、日々のセルフケアのひとつとして活用してみてください。