暑い季節、特に梅雨から真夏にかけて注意が必要なのが「熱中症」です。命に関わる重篤な症状に至ることもありますが、正しい知識と行動で予防できる病気でもあります。
「水分はちゃんととっているのに、なんとなくだるい」「頭が重くてスッキリしない」と感じたことはありませんか?実はそれ、熱中症の初期サインかもしれません。
この記事では、熱中症の基礎知識から、水分補給の注意点、日常生活でできる予防習慣まで、明石市の気候特性も踏まえてわかりやすく解説します。
熱中症の基本を知ろう
熱中症とは?
熱中症とは、気温や湿度が高い環境で、体温調節がうまくいかなくなる状態を指します。体内に熱がこもり、発汗や血流による冷却が追いつかなくなることで、様々な症状が現れます。
症状は軽度の「立ちくらみ」「筋肉のけいれん」から、重度になると「意識障害」や「40度近い高体温」に至ることもあります。
たとえば、屋外で長時間作業した後に「ふらつき」や「吐き気」がある場合は、軽度の熱中症が始まっているサインです。
発生しやすい時期と環境
熱中症は真夏の炎天下だけの話ではありません。特に注意すべきなのが「梅雨の時期」です。湿度が高くなると汗が蒸発しにくくなり、体温が下がりにくくなります。
「気温が高くないから大丈夫」と油断していると、湿度のせいで体が熱を逃がせず、結果として熱中症になるケースも。
たとえば、曇り空の室内で活動していても、湿度が80%を超えると熱中症のリスクが高まります。
熱中症の詳しい対策や資料については、厚生労働省の公式サイトをご確認ください。
厚生労働省|熱中症予防のための情報・資料サイト
間違いやすい水分補給の落とし穴
水だけでは塩分不足になる
水分補給は大切ですが、「水だけ」飲むことに注意が必要です。汗とともに塩分(ナトリウム)も失われるため、水分だけを補っていると「低ナトリウム血症」という状態になる恐れがあります。
その結果、逆に体調を崩してしまうこともあるのです。
特に運動後や外作業後は、塩分を含むスポーツドリンクや塩タブレットなども一緒に摂取することが推奨されます。
喉が渇いてからでは遅い
「喉が渇いた」と感じるときには、すでに体内の水分量はかなり減っている可能性があります。これは、体が危険を感じてから信号を出すためです。
したがって、水分補給は「喉が渇く前」に行うのが鉄則です。たとえば、朝起きてすぐ、作業の合間など、決まった時間にこまめに飲む習慣をつけるのがよいでしょう。
一気飲みすると吸収効率が落ちる
熱中症予防のために、つい一気に水を飲んでしまう方もいますが、これはNGです。胃での吸収スピードに限界があるため、一度に大量に飲むと体がうまく吸収できません。
むしろ体に負担をかけ、尿としてすぐ排出されることも。1回につき200ml程度を目安に、ゆっくり飲むことが効果的です。
熱中症を防ぐ水分補給の3つのポイント
スポーツドリンクや経口補水液を上手に使う
夏場は、ただの水よりも「塩分と糖分」が含まれた飲料が役立ちます。スポーツドリンクや経口補水液(ORS)は、発汗により失われた電解質の補給にも適しています。
例えば、外で活動した後や運動後などは経口補水液、日常的な水分補給にはスポーツドリンクを適量摂取するとバランスが取れます。
起床後・入浴前後・就寝前など決まったタイミングで飲む
1日の中で「決まったタイミング」に水分をとる習慣は、熱中症予防にとても効果的です。
たとえば、起床後は睡眠中の発汗で体内の水分が不足しているため、まずコップ一杯の水を飲みましょう。入浴前後も、汗をかいた体をしっかり補水するチャンスです。
また、寝る前の水分補給も、夜間の脱水予防に役立ちます。
1回に200ml程度をこまめに摂取する
一度にたくさんではなく、「こまめに少量ずつ」が大切です。目安は1回200ml程度、ペットボトルでいうとおおよそコップ1杯分です。
この習慣を守ることで、体内の水分バランスが整い、急激な脱水や血圧の変動を防ぐことができます。
たとえば、1時間に1回水分をとるアラームを設定するのもおすすめです。
家族で気をつけたい「隠れ脱水」への対策
高齢者は喉の渇きに気づきにくい
加齢により、喉の渇きを感じるセンサーが鈍くなる傾向があります。そのため、本人は「大丈夫」と思っていても、すでに脱水状態に陥っていることがあります。
そのため、高齢の家族には周囲が積極的に声をかけ、定期的に水分をとってもらう工夫が必要です。たとえば、見えるところに水筒を置いておくことも有効です。
子どもは汗をかきやすく、体温調整が苦手
小さな子どもは新陳代謝が活発で汗をかきやすく、さらに体温調節機能が未熟です。そのため、大人よりも早く脱水や熱中症になる危険があります。
特に梅雨の時期、湿気の高い室内で遊んでいるときでも油断は禁物です。30分おきに水分を促すなど、こまめな対応が重要です。
梅雨の室内活動時やエアコン未使用時にもリスクがある
「外ではないから大丈夫」と思いがちですが、実はエアコンを使わない室内でも熱中症のリスクは高まります。特に梅雨は湿度が高いため、熱がこもりやすいのです。
たとえば、風通しの悪い部屋での料理や掃除の最中にも注意が必要です。扇風機やエアコンの活用、休憩時の水分補給を忘れずに行いましょう。
こんな症状が出たら注意
めまい・ふらつき・だるさ
軽度の熱中症の代表的な症状は、「ふわっとしためまい」「ふらつき」「全身のだるさ」などです。
たとえば、立ち上がった瞬間にクラクラするようなときは、水分・塩分不足が疑われます。早めに涼しい場所に移動し、休憩を取りましょう。
顔のほてり・筋肉のつり
体に熱がこもると、顔が真っ赤にほてったり、筋肉がピクピクけいれんすることがあります。これは体内の塩分バランスが崩れ始めている証拠です。
この段階で適切な対応を取らないと、重症化のリスクが高まります。
意識がぼんやりしてきたら、すぐに休ませ水分と塩分を補給
意識がぼんやりしたり、言葉がはっきりしない場合は、すでに中等度以上の熱中症が進行している可能性があります。
この場合は、涼しい場所で体を冷やし、経口補水液を少量ずつ飲ませながら、できるだけ早く医療機関を受診してください。
このようなグッズを準備しておくと安心
早期に対応が必要なため、このような物を常備しておくと安心です。
明石市で体調が不安なときは?
医療機関への相談も大切
熱中症や夏バテが疑われるとき、自分で判断せず、早めに専門家に相談することが大切です。
例えば、明石市内には熱中症対策に対応している医療機関が複数あります。
ふくしま鍼灸接骨院では、夏バテや熱中症後の不調に対応
明石市にある「ふくしま鍼灸接骨院」では、熱中症後起こる倦怠感や自律神経の乱れに対し、鍼灸を用いた施術を行っています。
身体の内側から整えることで、夏場でも元気に過ごせる体づくりをサポートしてくれます。
自律神経の乱れや倦怠感、だるさを鍼灸でケアする施術あり
鍼灸施術は、血流を促し、体の深部から体調を整えるアプローチとして注目されています。
たとえば、「なんとなくだるい」「寝ても疲れが取れない」といった症状がある方におすすめです。
まとめ
熱中症は、水分と塩分をこまめに補給することで予防できる病気です。特に湿度が高くなる梅雨の時期からすでにリスクが高まっているため、「まだ夏本番じゃないから」と油断せず、早めの対策を心がけましょう。
家族みんなで水分補給のタイミングを共有し、日常の習慣に取り入れることが大切です。もし体調に不安を感じたら、無理せず専門機関に相談することも忘れずに。